相談支援あるある?ケースカード

就労支援・相談・支援あるある?ケースカード

本カードで紹介する内容は、現場で実際にうかがった声や経験をもとに整理した個別の事例です。すべての支援者や支援機関、事業所が同じ状況にあることを示すものではありません。

一つひとつのケースを通して、相談する方や支援する方の実際の声に耳を傾け、地域にある課題や困りごと、その背景について、ともに考えることを目的としています。

誰もが働きやすく、必要なときに相談やサポートを受けやすい地域・環境をつくるために、よりよい対策や支援のあり方を考えるきっかけになれば幸いです。



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熟慮を重ね、一歩ずつ広がった働く選択肢

――Aさんと地域の支援者がともに歩んだ過程

「自分には難しい」と思っていたことも、情報を集め、相談し、可能性を確かめることで、新たな選択肢につながることがあります。Aさんの歩みは、体調や生活に向き合いながら、周囲とともに考え、一歩ずつ行動することの意味を伝えてくれます。

「難しい」と思っていた障害年金の受給へ

難病や難治性の慢性疾患がある方すべてが、障害認定を受けられるわけではありません。Aさんも、当初は障害年金の受給について「自分には難しい」と考えていました。

そこで、受給の可能性があるかもしれないことを話し合い、情報を調べ、専門家への相談も取り入れながら確認を進めました。その結果、申請を経て、障害年金を受給することができました。

最初から可能性を閉じず、一つひとつ確かめたことが、生活を支える基盤につながりました。

地域との連携から、在宅で取り組める活動へ

働くことについても、Aさん一人で考えるのではなく、地域の支援者とともに選択肢を探しました。

ハローワーク、障害者就業・生活支援センター、ONE、ご本人が参加するケース会議を開催。それぞれの情報や役割を共有し、チームとして支援に取り組む関係を整えました。

こうした連携を通じて地域の福祉サービス情報を入手し、在宅で利用できる就労継続支援B型につながりました。移動などに制約があるAさんにとって、自宅で作業に取り組めることは、働く可能性を広げる大切な条件でした。

利用にあたっては、作業時間や取り組み方を確認し、体調に無理のない形で活動を継続しました。

日々の取り組みが、リモートワークでの採用へ

活動を続けながら、週1回のオンライン面談で体調や作業の状況を振り返り、障害者求人への応募を見据えた就職準備も進めました。

その後、就労継続支援B型でのAさんの作業の様子をきっかけに、ある事業所から声がかかり、リモートワークでの採用に至りました。

収入が増え、過去の業務経験も活かせる仕事へとつながったのです。当初は想像していなかった働き方が、情報収集、相談、日々の活動を重ねるなかで、具体的な選択肢になりました。

展開を支えた「情報へのアンテナ」と「熟慮」

Aさんに「こうした展開につながった理由は、何だと思いますか」と伺うと、次のような思いを話してくださいました。

「常に自分に関わることにはアンテナを張っていました。追い詰められていて、わらにもすがる思いでした。現状を何とかしたい、どうしたらいいのだろうという気持ちでした」

この言葉からは、切実な状況のなかでも情報を探し、現状を変える糸口を求めていたことがうかがえます。

その歩みを支えたのは、Aさんの「あきらめずに情報を探す姿勢」と、得られた情報を一緒に検討し、具体的な支援につなげる周囲の関わりだったのではないでしょうか。



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